ブログで紹介するワークシートは、多機能な分、少々複雑な構成になっております。これを理解し、使いこなせるようになるためには、理解の方法にもコツがいると思われますので、以下にワークシートの全体像を解説いたします。
 
 まず、全体像の解説に入る前に、このツールを使用すると何ができるのかを実感していただこうと思います。
解説するマクロを実行することで行われる作業は以下の通りです。この時点でそれぞれの用語を理解する必要はありません。
 
1. ブック「databook」を開き、そのブック内の価格データをブック「EXCEL-TRADING」内にコピーする。
2. 価格データに合わせてブック「EXCEL-TRADING」内のシートを調整する。
3. ストラテジーを書き込む。ここでは、2本の移動平均線のクロスでエントリー、ATR×2の逆行で損切りATR×2の順行で利食い。
4. 移動平均線の算出日数をマクロで最適化し、最適な値を取得しシートに書き込む。
5. そのブック全体をコピーして名前を付けて保存する。
6. システムの検証結果をブック「レポート」にコピーする。
7. 手順1に戻り、新たに価格データを流し込むこれを3回繰り返す。
 
これらの作業が連続的に行われます。

フォルダ「5分で始める!」の中のブック「EXCEL-TRADING」を開いてください。
前述しましたように、セキュリティに関する警告が出た場合、警告を了承してください。
 
続いてマクロを実行するために、次の手順で操作してください。
Excel2007の場合、メニューバー →「表示」→「マクロ」→「マクロの表示」を選択すると、下の画面が出てきます。同様にExcel2003では、「ツール」→「マクロ」でマクロの実行画面を出すことができます。
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ここで、「複数データを連続的に検証」という選択肢が出てきます。
これを選択し、実行すると検証が開始されます。
 
ここでは、225先物と東京ガソリンのデータに対して検証を行います。
 
マクロの実行途中で、何度かメッセージが開きますが、その場合、「OK」を押して計算を続けさせてください。これは、サンプル用としてメッセージを表示させているだけで、ご自身で使用する際には、必ずしも必要ありません(。マシンのスペックにもよりますが、計算の終了までに10分ほどかかります。
 
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作業が終了すると上の画像のようにメッセージが表示されます。
そして、「5分で始める!」フォルダ内のブック「レポート」を開くと、検証されたシステムパフォーマンスがまとめて報告されています。
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※この画面はテスト段階のものなので実際の画面とは異なります。
 
もし、ここで報告されたシステムで気になるものがあれば、シート内に記載されている価格データ名、エントリールール名、イグジットルール名、それらのパラメーターを参照し、もう一度シートを構成するか、もしくは、「検証結果」フォルダ内のブックを開くなどしてください。

フォルダ「検証結果」を開くと、検証されたブックのコピーが保存されています。
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※この画面はテスト段階のものなので実際の画面とは異なります。
 
このフォルダに保存されるブックは検証時のシートをコピーしたものですので、そのまま開くと、検証シート内のパラメーターの絶対参照がコピー元のブックになっているので、リンク元の修正を行う必要があります。
以上が、このツールでできることの一つの例です。
 
このブログでは、これらがどのような構造で成り立っているのかを理解していただき、Excelとマクロを用いてご自身で自分だけのツールを構築できるようになることを目的としております。
そして、それを行えるようになるためには、次のことを学ぶ必要があります。
 
1.ワークシート関数を理解する。
2.ワークシート関数を組んで検証シートを構築できるようになる。
2.マクロの文法、マクロに関係する用語を理解する。
3.作業に使われるプロパティ、メソッドなどの組み合わせパターンを知る。
4.自動記録と記録されたコードの修正方法を理解する。
5.制御構造を理解する。
6.サブルーチンを理解する。
 
ということが必要になると思います。
 
上記内容の1.は第1章で解説しており、2.は第2章で解説しております。また、3.~6.は第3章でまとめて解説しております。これらを順番に理解していくことで、ご自身で自分だけのツールを構築するノウハウが取得可能です。